黒人奴隷の写真集を買いました。
今年は三日から京都に帰っていたわけですが、三条は少し雪化粧でした。遠くに見える大文字山の「大」の字の周りの土の部分は雪が一面残ってるのが見えて、一月にしては珍しい光景でした。
京阪三条駅から、鴨川沿いに大和大路通りを数分下ると美術書、写真家の写真集、建築写真集、1960年代にまとめられた世界中の様々な写真を取り扱っているお店「Books & Things 」に行きました。
「THE DARKDESS AND THE LIGHT」
DORIS ULMAMM撮影の黒人奴隷の写真集。アメリカの自由解放宣言が出た後の黒人奴隷の写真という事です。畑作業をする人、教会に向かう人々、シャツにアイロンをかける女性、服は貧しいけれど気丈な瞳をしてる人が写っていて素晴らしいです。
「BELLOCQ」
20世紀初頭、アメリカ南部ニューオリンズ州の白人娼婦の写真集。イギリスのjonathan cape社出版。写真家と対面式で撮影されたもので、無断で撮られたものではありません。写真集の後半になると仮面をつけた人や写真の上から顔を塗り潰したものも出てきますが、写真自体は美しいです。どちらもとにかく現像が綺麗で素晴らしい!
他にもまだ、「写真集」という概念が無い時代に、町の写真屋さんが撮り溜めていたのを、時が経ち孫が屋根裏部屋から見つけて「これは凄いんじゃないか」という事で博物館に収蔵になり、まとめられて「写真集」という出版物が出来た本を、新たに編纂したものも売ってました。桁が一つ多かったので私は買えませんでしたが…京都に行かれた時は是非お立ち寄りください。大和大路通りと細い路地に入る角に黒い小さな文字看板があり、その細い路地の奥に店があるので分かりにくいです。店内は町家を改装した二間の座敷で面白いですよ
「Books & Things 」
京都市東山区古門前通 大和大路下ル元町375-5
http://andthings.exblog.jp/
ニューマン
川村記念美術館で、12月12日まで行われていた。ニューマンのことは最初美術史で知って、どんな作品なのか等は知っていたけれど、これほど大量に見たのは初めて
個人的に言えば、光が向こうからやってくるような現象は起こらなかった。クプカやモンドリアンからは起こるのに。「アンナの光」は、あの大きさで一面に塗られているから、真ん中部分を見ていると自分がどこを見ているのか曖昧になって「グラッ」と来る事はあったけれど、それはなんだか違う事の気がする。垂直の線もそんなに厳密に分かれてなかったんだなあ。本物をこれだけ大量に見ると、当初の印象とは大分変わってくる。開催してくれて良かった
彼のインタビュー映像も上映されていて、本人が喋っている映像が見れたのはよかった。
バーネット・ニューマン展(川村記念美術館)